訪問購入、訪問買取をされる場合の、法律上の規制をよく知りましょう。
不招請勧誘の禁止
いわゆる、飛び込み訪問買取の禁止です。
貴金属類等の押し買いを防止するため、招かれ、たのまれていないのに訪問して物品を売って欲しいと勧誘する行為は禁止されています。
ただし、事前に電話によるアポイントを取り、訪問の承諾を受けた後に訪問して物品を購入することは認められています。
買い取れるのは承諾範囲のみ
訪問の承諾があったからといって「古着を買い取ります」という約束で訪問して、貴金属を買い取る勧誘をすると、上記の「不招請勧誘の禁止」に該当してしまいます。
これは、最初は不用品のみを買い取るといっておきながら、いざ訪問すると本来の目的物である貴金属を無理矢理査定し、押し買いする業者による被害が多発したためです
査定だけしかできない!?
また、「無料で査定します」という触れ込みで訪問して買取の勧誘をすることも「不招請勧誘の禁止」に該当します。依頼者が承諾したのは「査定のみ」であり、「買い取り」を目的とする訪問は承諾していないとみなされる為です。
もちろん、訪問のアポイントを取る際に「査定後に契約の勧誘をしてもよい」という承諾があれば、訪問時の勧誘も可能です。
クーリングオフの適用
訪問販売でクーリングオフ制度があることは広く知られていますが、訪問購入でもクーリングオフの適用があります。
訪問販売のクーリングオフといえば、購入後8日以内であれば契約の取り消しを申し出て返品ができる。というものですが、訪問購入のクーリングオフはどういうものでしょうか。
訪問購入のクーリングオフは2段階です。
・売主は売却後8日間のクーリングオフ期間中は物品の引き渡しを拒絶することができる。
・買主が売渡済みの物品をクーリングオフ期間内に売却する場合は
売主に売却先や売却日を通知する義務があり、
売却先には売主からクーリングオフされる可能性があることを通知する義務が発生します。
その他、訪問販売の規制と同様に、クーリングオフができることを伝える書面の交付義務や買取者の氏名等の明示、不当な勧誘・クーリングオフの妨害禁止の規制が適用されています。